2018/01/24に行われた、さくらの夕べ in すごい広島で2018/02/01にリリースした、LTEに対応した日本初のフルMVNOである、さくらのセキュアモバイルコネクトの裏側について発表してきましたので、ご報告いたします。
補足: フルMVNOとは
特に決まった定義があるわけではないですが、一般的に加入者管理機能(HLR/HSS)を持ち、独自のSIMを発行できるMVNOのことをフルMVNOと呼んでいるようです。
フルMVNOについては フルMVNOとは や 「フルMVNO」と「ライトMVNO」の違い が詳しいです。
さくらのセキュアモバイルコネクトはLTEのデータ通信のみのサービスですが、HSSを持ち、さくらインターネットのICCIDで独自のSIMを発行しているため、フルMVNOと言えます。
独自のSIMを発行するために取得した IIN(898104) と PLMN(44006) については さくらがIINとPLMNを取得した話 にまとまっています。
ちなみに日本でフルMVNOとして提供されている、または提供開始予定の他社のサービスは下記の通りです。
- 株式会社ソラコムの グローバル向け Air SIM
- NTTドコモの3Gネットワークに対応
- 2017/10/11に提供開始
- IIJモバイルサービス/タイプI
- 法人向け
- NTTドコモの3G/LTE両方のネットワークに対応
- 2018/03/15に提供開始
- IIJ Japan Travel SIM
- 個人向け
- NTTドコモの3G/LTE両方のネットワークに対応
- 2018/04/02に提供開始
補足: PGWのC/U分離について(資料の21ページ目)
イベント後にPGWのC/U分離についてTwitterで質問があったので、その時回答した内容をまとめておきます。
- Uだけ独立してスケールアウトしたいので分離した
- CはDNSのNAPTRレコードで名前解決して接続してくるので、ノード追加時にキャリア側にIP追加の連絡をしないといけないが、UはIP直接なので、こちらで勝手にノード増やしたり減らしたりできる
- 標準化の動きはあるが、これより前に実装していたため、gRPCを用いた独自実装になっている
最後に
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