さくらのセキュアモバイルコネクト

IoTに特化した通信サービス

IoT通信はインターネット経由で通信するためLTEや5Gといった通信方式を利用する場合はデバイスに挿入するSIMが必要になります。IoTに特化した専用のSIMを使うことで、通信量や通信速度の無駄をなくしコストを抑えることができます。

IoTの仕組み

IoTシステム構築は「デバイス(センサー含む)」「ネットワーク(インターネット含む)」「アプリケーション(サーバ含む)」の3つの仕組みがあれば、どこでも実現できると言えます。モノ(デバイス)に搭載されたセンサーと、通信機能を搭載したIoT機器から収集されるデータはクラウド環境のサーバーに蓄積されます。データを分析し、見える化することにより、これまでの人間が気が付かなかったことに気がつくようになり、新しいサービスや仕事が生まれてきています。

IoTクラウド環境とデバイス通信の全体像

デバイスに搭載されたセンサーとクラウド環境をインターネット接続するイメージ

IoT通信の仕組み

IoT通信はパソコンやスマホを使ったインターネット通信とは大きく異なります。IoTはバッテリー1つで屋外での稼働を数年間要求されることもあるので、デバイスの消費電力を最小限に抑える要件が重要です。また、IoT通信を活用するためには、半導体などのハードウェアの知識やプロトタイプ開発、その後サービス化したときの運用と開発との連携も重要なポイントになります。IoT通信も様々な形態があり電力が十分に確保された状態で通信する場合もありますが、当社では特にバッテリー稼働するデバイスが通信することをIoT通信と定めています。IoT通信と一般的なインターネット通信の相違点は「データの流れ方」です。その違いはインターネット通信とは正反対と言っていいくらいに異なっています。

IoT通信方法

IoT通信とは、ネットワーク上に微小なデータが間欠的に流れることです。IoTネットワークの要件として特徴的な項目は、デバイスの制約(前提条件)である「膨大な台数」「野外や人の出入りが少ない場所での稼働」「リアルタイム性の追求」です。一般的なインターネット通信は巨大なデータの塊がネットワーク線上を延々と流れ続ける定常的な通信であることから「滝」と例えられますが、IoT通信は微小なデータがネットワーク上に間欠的に流れてくることから「データの豆鉄砲」といえます。IoTデバイスはセンサー計測値のような微小なデータを扱うことが多く、野外で稼働させる場面も多いことからバッテリーでの稼働(ソーラー稼働も含む)をせざるを得ないため、消費電力を最小限に抑える必要があります。「データの滝」を扱う仕組みでは「データの豆鉄砲」をうまく扱うことができません。そこで「ナローバンド」であるIoT通信を効率的に処理するために「IoTネットワーク」が登場しました。

ブロードバンドとナローバンドの違い

一般的なインターネット通信(ブロードバンド)とIoT通信(ナローバンド)の違い

IoT通信方式と規格

IoT通信方式(IoTネットワーク)の種類について説明します。IoTネットワークの性能を示す次元として「通信速度」「通信距離」の2軸で整理する必要があります。実際には「消費電力」も考慮するべきですが消費電力は通信速度や通信距離と概ね正比例します。即ち通信速度や通信距離が大きいほど消費電力は大きくなります。一見すると通信速度と通信距離の両方に優れた5GやLTEが最良の選択肢のように思えますが、一般的にスマートフォンなどで使われるLTE Advanced Pro (Cat.18)等では、消費電力や通信費用も大きいため、IoTシステム(IoTデバイス)の運用形態によっては利用できない場合が考えられます。そのため「通信速度」「通信距離」「消費電力」「通信費用」の諸元はトレードオフの関係性となっています。

LPWA Low Power Wide Area

IoT通信はLPWA通信を活かすことが重要です。LPWAとは「Low Power Wide Area」の略で、「低消費電力で長距離の通信」ができる無線通信技術の総称のことです。 他の通信方式と比べて、特性が「IoT/M2M」に非常に適しているため、IoT分野の通信に広く利用されています。

LPWA通信の選択フロー図
LPWA通信の位置づけ

上図の緑色の領域は主なLPWA通信の範囲です。図のように低用量で低速度であればデバイスの消費電力は少なくなります。「低容量かつ低速度で低消費電力」の3低が要件のLPWAは、特に野外(僻地)に設置している通信デバイスの通信で利用されます。

LPWA通信の仕組み

LPWAは「セルラー系」と「非セルラー系」に大別されます。「セルラー系」は通信事業者が提供する無線(LTEの応用技)であり、総務省からの無線局免許が必須です。対して「非セルラー系」は免許不要であるため、個人や企業が無線を自由に運用できます。セルラー系の「NB-IoT」は「LTE-M」の省電力化をさらに推し進めた無線通信技術です。「単3電池2本で概ね10年程度の電池寿命」を実現できるほどの省電力ですが、「LTE-M」より通信速度は遅くなっています。一方で非セルラー系は特色で、従来の無線通信技術は通信事業者の独壇場だったのに対して、「LoRaWAN」や「SIGFOX」は個人や企業が自由に無線電波を飛ばせますが、通信モジュールは「技適」をパスする必要があります。無線装置では「電波(電気エネルギーの波)」によって情報を伝達しています。元が電気エネルギーのため、金属では反射し、水分には吸収される性質を持ちます。電波の単位は、1秒間に発生する波の数を「周波数」と呼び、Hz(ヘルツ)で記載されます。例えば1秒間に5回上下の波が起こると5Hzとなり、1KHz(キロヘルツ)は1,000Hz、1MHz(メガヘルツ)は1,000KHz、1GHz(ギガヘルツ)は1,000MHzとなります。LPWAの通信方式と周波数の関係も通信方法によって数値に変化があり、通信速度も変わります。

セルラー系と非セルラー系

セルラー系 非セルラー系
  • NB-IoT
  • LTE-M
  • LoRaWAN
  • SIGFOX
  • Ingenu(アンジェヌ)
  • IEEE 802.11ah:HaLow(ヘイロー)
  • Wi-SUN
免許が必要な周波数帯(ライセンスバンド)であるLTE帯域を使う 免許が不要な周波数帯(アンライセンスバンド)である「サブGHz帯」(920MHz帯)を使う

LPWA通信方式と回線の周波数

LPWA通信方式と回線の周波数

LTE閉域網とIoT通信

一般的な携帯電話通信などだけではなく、IoTネットワークでもLTE通信は利用されます。十分な電力が確保できる屋内かつ大容量で利用する通信で有効です。さくらのセキュアモバイルコネクトでは、従来のLTE規格に加えて、LTEでありながらLPWAの規格に分類される「LTE-M(Cat. M1)」のどちらのLTEモジュールでも利用可能です。LTE閉域網はインターネットを経由しないので高セキュアな通信が可能です。閉域網を利用する目的は、通信内容の傍受や改ざん防止、グローバルIPアドレスを通じてシステムへのサイバー攻撃の脅威から回避などです。LTE閉域網は大容量高速かつ高セキュアが実現できる通信方法です。

閉域網でセキュリティも安心

セキュアモバイルコネクトはIaaSサービスである「さくらのクラウド」に閉域網ネットワークで接続されます。
これにより、インターネットを経由しないセキュアな通信でご利用いただけます。

閉域網でセキュリティも安心

IoT SIMを詳しく知りたい方へ

IoT通信におけるSIMの活用法方法

インターネットを経由しない「閉域網」で高セキュア通信を実現、IoTの通信回線の選定における調達と解決方法をご紹介します。

IoT SIMと携帯電話の
通信量と料金の違い

IoTはインターネット(ネットワーク)を利用するため、LTEや5Gといった通信方式を利用する場合はデバイスに挿入するSIMが必要になります。しかし通常の個人向けSIMでは月額数千円はかかり、コストが高くなってしまいます。そこでIoT用途では通信容量や通信速度に制限があるIoT通信に特化した特殊なプランのSIMが使われることが増えています。IoTで利用するSIMとは、通信容量や通信速度に制限があるIoT通信に特化した特殊なプランのSIMのことです。

IoT SIMと携帯電話の比較 IoT SIM / Mobile

IoT SIM 携帯電話
通信方式 LPWA、LTE LTE、5G
通信量 少ない
・月額通信量が少ないプラン
・従量課金性のプランなど
多い
・月額通信量が多いプラン
・超過分もデータ通信量が多い
料金体系 月額料金が安い 月額料金が高い
通信管理 コントロールパネルやAPIといった
大量のSIMの管理機能の提供
通信量、料金などの基本的な内容を確認
特徴 データ通信量が少ない分
月額料金が安い
データ通信量が多いので
月額料金が高い

IoT SIMの料金 Price

さくらのセキュアモバイルコネクトを例に説明します。SIM本体の「初期費用」と通信の「月額費用」に分かれる形で構成されています。通信費用は利用実績に応じて変動するので、データ通信量が少ない月はコスト削減ができることがメリットです。

セキュアモバイルコネクトの料金体系 セキュアモバイルコネクト利用のフロー

IoT SIMの料金を詳しく知りたい方へ

IoT通信コストにおけるSIMの活用法方法

ムダのないシンプルな料金体系で運用コストを削減。主にIoTシステムで利用する通信料金の課題の解決方法をご紹介します。

「やりたいこと」を「できる」に変える

さくらインターネットは新たなアイディアの創出に強い熱意と情熱を持って挑戦するお客様をはじめ、
私たちとつながりのあるすべての人たちのために、未来のある姿を思い描きながら
あらゆる”アプローチ”を”インターネット”を通じて提供します。

商号
さくらインターネット株式会社 (SAKURA internet Inc.)
代表取締役社長
田中 邦裕
所在地
  • 本社
    大阪府大阪市北区大深町6-38 グラングリーン大阪 北館 JAM BASE 3F
  • 東京支社
    東京都新宿区西新宿7-20-1住友不動産西新宿ビル 32F
  • 福岡オフィス
    福岡県福岡市中央区赤坂1-12-15 赤坂門プライムビル 7F
  • SAKURA innobase Okinawa
    沖縄県那覇市松山1丁目2番13号 長谷工那覇ビル1F
設立
1999年8月17日
上場証券取引所
東京証券取引所プライム市場(証券コード:3778)
資本金
112億8,316万円
従業員数
連結 755名 (2023年3月末)
主要事業
クラウドコンピューティングサービスなどの提供、IoT関連事業
データセンター運営
さくらのセキュアモバイルコネクト

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さくらのセキュアモバイルコネクトは、閉域網ネットワークで安心のセキュリティ、国内3キャリア対応のSIMで安定した広範囲通信、基本料金は「SIM基本料金は13円/月〜」のシンプルな料金体系、データ通信料は「従量課金制の6円/MB〜」といった特徴を持つIoT SIMです。シンプルで使いやすく、IoTデバイスを安全かつ効率的に接続するネットワークサービスです。

IoT向けモバイルネットワークサービス

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